空冷の香りを感じさせる996型

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サイドミラーに映るその996は、
リアフェンダーにエアスクープを彫り込み、
その存在感を一層際立たせている。

997ターボとは一線を画する、
今となっては細身のまとまったボディスタイル、
名機996ターボ

見よギッシリとしたこのカタマリ感を。


996は、
前期型は1997年~デリバリー開始、
後期型は2002年~2004年となっている。

前期型に関しては、
993のデリバリー末期と重なり、
凡そ20年前のクルマとなり、
堂々ネオクラシックの部類になりつつある。


久し振りに、
996ターボを間近に見ると、
明らかに後の997より、
先代の993に近しい「何か」を感じた。

そのボディサイズもさることながら、
その996ターボが持っている雰囲気、
全体の立ち姿やアピアランスは、
「走り」を感じさせるというか、
「凛」とした空気を発していた。
それらはいわゆる「空冷に似た」感じ。


室内を覗かせてもらうと、
その「空冷に似た」感覚に合点がいった。

997と比べると、
随分とシンプルにまとまったインテリア。
今見ると少々寂しい位な気もするが、
これが「走り」を主眼においた、
ポルシェのクルマ造りの原点であると気付かされる。
ブラックの室内が、
よりその色合いを濃くしていた。

997からのインテリアは、
間違いなくメルセデスなどをはじめとした、
世界基準の他メーカーや、
いわゆるGTカーとしての側面、
ある種の気遣いを、
感じさせるインテリアの意匠となった。
パナメーラのセンターコンソールなどはその極み。

996は、
「走ること」を真っ直ぐに求めた、
ある意味で最後のモデルと言えるのではないか。

996GT3の、
レザーフルバケットシートとか、
ヘッド周りのサポートの無骨さとかもう堪らない。


もはや「そのまま」乗るには、
色々とハードルもあろう水冷初期型996、
多少手を入れキレイに乗ることで、
必ず走りで期待に応えてくれると疑わない。

今となっては、
電子制御が極めて少ない996、
その走りの奥には、
空冷ポルシェの面影を見ることが出来るだろう。
走りのみならず、
必ずやその所有欲までも満たしてくれるであろう。

実は、
996ターボのことは以前にも書いていて、
間違いなく911の歴史の中でエポックなモデル。
この先中古車市場で人気爆発間違いなしの、
これまた名機である。

10年後に996Tが、
今の空冷バブル並に高騰していることを、
ここに予言しておきたい。
とりわけMTかな。