M2はE36の蘇りなのか

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先日BMWにふらっと立ち寄り、
M2のカタログをもらおうとしたが、
なんと在庫なしとのこと。

370馬力を発揮する高性能車は、
なんと770万で手に入るらしく、
随分とその人気を伺わせる。


従来のM3と言われたモデルは新たに、
4枚ドアのセダンはM3
2枚ドアのクーペはM4とカテゴライズされ、
引き続き2枚ドアのM4が、
M市場のマジョリティを取ることとなった。

ダウンサイジングという、
近代的なダイエットに、
いち早く着手したのはBMWである。

V8という古典的な大排気量から、
V6ターボという近代的な手法に、
シフトしてもその人気は衰えない。
BMWのモデル設定の塩加減には、
いつの時代も妙を感じざるをえない。


F82 M4は、
時代の流れを受けて6気筒へ回帰、
洗練された近代車となって下馬評通り好評。
ホイールベースは2810ミリ。

E92 M3は、
先代に比べ随分と高級路線にシフトし、
V8エンジンは壊すと手におえない代物に。
ホイールベースは2760ミリ。

E46 M3は、
当時の国産GTRのような立ち位置で、
チューニングの選択肢も多岐に渡った。
ホイールベースは2731ミリ。

既にお気付きと思うが、
ご覧の通りM3~4は、
モデル毎に、
ホイールベースを3~5センチづつ、
延伸してきた歴史を持つ。

そのさらに昔の、
E36 M3は2710ミリ、
E30 M3は2565ミリ、
という感じである。


新生M2は、
ホイールベース2695ミリと、
スペック上極めて25年前のE36に近しく、
他スペックもアップデートした近代版のよう。

E36は1990年~のモデルなので、
ポルシェで言えば、
964~993あたりのモデルレンジ、
と言えば親近感がわくだろうか?

BMWは、
ダウンサイジング化する流れの中で、
さりげなく、
かつ気付かれないように、
昔のモデルの再来・蘇生を試みた、
と解釈出来なくもないM2のデビュー。
やはりこれもBMWのモデル設定の妙なのか…

M2
もしかするとE36の蘇りではないか…


この「蘇り」を、
是非911でも見てみたいものだ。

例えばE36と同世代の、
964や993に匹敵するモデルの復活を。

モデルバリエーションが、
6シリーズから2シリーズへの、
上~下方向に垂直展開のBMW Mシリーズは、
ハコやエンジンを色々小さく出来るため、
昔のスペックに近しいクルマを作りやすい。

一方で、
基本的には水平展開のポルシェ911シリーズ、
ハコやエンジンをスペック上簡単には弄れず、
モデルラインナップ上ごまかしが効かない…

空冷993匹敵モデルを作るのならば、
現行の911シリーズの外で、
新たにライトウェイトなRRカテゴリを設ける、
などということになるだろう…

一方でそこには既に、
MRレイアウトの718シリーズも構えており、
これ以上のラインナップ拡充は考えにくく、
結論からすれば、
空冷同等スペックモデルの再来はなさそう、
ということになる。
残念だ。


今回のM2
国内はDCTのみデリバリーとなっているが、
海外標準の6速マニュアルが、
すぐに日本でも出回るだろう。
しかしながらこれもBMWのメッセージなのだ。

マニュアルを欲しがるファナティックには、
M4を買って欲しい、
というメーカーの意思表示である。

実はさりげなく、
M3には先代モデルまで設定のあった、
マニュアル設定がカタログ上消えていることも、
メーカーのメッセージ性を強く感じる。
やはりモデル設定が妙であるBMW。
カスタマーの追い込み方が実に上手い。


ちなみに、
718ケイマンには、
素っ裸のMTが619万から用意されている。
オプションの盛り付けに多少気を遣えば、
770万より安く仕上がるだろう、

外車の、
エントリースポーツカーセグメントに於いて、
まだM2はポルシェにとって脅威ではない、
とも付け加えておきたい。