RUF SCR4.2

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年明けの、
ジュネーブモーターショーで、
空冷×水冷の、
エポックなコンセプトモデルが、
RUFから発表された。

RUF SCR4.2」

このモデルは、
ポルシェファナティックにとって、
現代の理想モデルなのか、
はたまたそうではないのか?


建付けは…
ボディは964、
シャシは993、
エンジンは水冷GT3エンジン、
という組み合わせ。

4.2リッターで、
馬力は500馬力オーバーとなれば、
まもなく出てくるであろう、
991後期型GT3RSと、
ほぼ同スペックである。

2WD駆動であるとすれば、
もはやどうしようもない、
動力性能を有した暴れ馬だ。

どうだろうか、
この現代に突如として蘇った、
突然変異型の空冷ポルシェ。

いや、
これはもはや、
空冷ポルシェとは呼べないのか?

エンジンは明らかに、
水冷モデルなので、
もはや「ガワ」が空冷ポルシェでも、
空冷ポルシェとは言わず、
「水冷ポルシェ type of 964」
といった所か。


こういう見方もある。

古いR34のボディに、
最新のR35エンジンを搭載するのと、
ほぼ同じことをやってのけたのが、
このRUF SCR4.2である。

この場合は、
やはり「R34改」、
という言い方になるだろう。

エンジンはスワップにより、
空冷ポルシェではなくなったが、
964は964なので、
RUF SCR4.2はつまり、
「964改」ということになる。


たいがいのクルマは、
エンジンを最新型にスワップすると、
バージョンアップ感や、
アップデート感が出て、
プラス方向の印象を受けるが、
R34も964も、
そんな感じはしないのはなぜだろうか?

それはきっと、
これらのモデルが、
「エンジン」の存在感が極めて突出した、
極めて特異なモデルだったからであろう。

R34なら名器RB26ユニット、
964なら伝統のM64ユニット、
これらがあまりにも、
そのクルマのキャラクターを、
決定付けている要素として大きい。


順当な、
バージョンアップの例を上げれば、
こうことだ。

AE86にAE111エンジン、
エボ6にエボ9MIVECエンジン、
これらはいわゆる、
正統派のプラス方向への進化やチューン、
と受け止められる。


R34に乗りたい、
という人はR34のルックスもさること、
RB26目当ての人が大半だろう。

R34に、
ER34エンジンを搭載じゃ、
話が違うことってことになるであろうし、
R35エンジンでも同じ類の話ではないか…

964に、
最新GT3エンジン搭載となると、
何となく気になるような感じもしてくるが、
964を求める人は空冷エンジンを、
GT3を求める人はGT3ボディを、
それぞれきっと求めるのだろう。


それでも気になる、
RUF SCR4.2」だが、
仮に折衷具合が絶妙な味わいだとしても、
どちらかと言えば、
水冷エンジンではなく、
空冷エンジンそのものを、
超近代的に制御・調教したモデル、
という形のデリバリーを期待してしまう。

やはりではあるが、
空冷ポルシェは、
そのボディと、
そのエンジンが一体化して、
初めて「空冷ポルシェ」なのである。


そういった意味でも、
RUF SCR4.2」の、
チャレンジングなコンセプト、
チューニングの可能性は、
いかにもRUFらしい、
前衛的なトライと言える。