シーマとグロリア

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ネットで話題になっていた、
シーマを25年乗り続ける女優」は、
久し振りにクルマネタでの良記事だったと言える。

日本の車検制度への不満とかも色々聞こえるが、
まずは、
25年間愛され続けるクルマを作ったメーカーと、
25年間愛し続けたオーナーに敬意を表したい。

そこで取り上げられていたのがY31シーマ
シーマと言えばこれ!」
という懐かしの「イカつい」スタイリングである。


今回は少しノスタルジーな、
シーマグロリアの話。


今日的には、
田舎のヤン車になっているシーンの場合が多いシーマだが、
現役の頃のシーマのオーラはただ者ではなかった。
「あそこのご主人、シーマ乗られてるのよ…」
と奥様方でヒソヒソと噂されるような扱い具合だ。

要するに、
かなりハイソな部類に位置付けられ、
そのルックスからも「シーマ様」であったわけだ。
当時の日産のハイソカーの傑作とすれば、
25年経った今でも愛用しているオーナーがいるのは驚くことではない。
名車なのだから。


当時父親が、
そのシーマの子分的なポジションにあった、
Y30グロリアに乗っていたが、
それでも今思えば随分とラグジュアリーなクルマだったように思える。

天井には、
後部座席から前列のルームミラーまで縦方向に伸びた、
調光機能を有した車内照明が装着されていた。
調光方法は円盤型のフラットなスイッチを指先でなぞるようにクルリと回すと、
黄色的な灯りから水色的な灯りに変更できるような装置だったはず。

今思えば、
光の「量」を加減する調光機能ではなくて、
光の「色」を調整する調光機能のようなものだったのかもしれない。
子供心にあの天井に付いた調整型の照明は未だに記憶に残っている。


内装も随分とこの時代のクルマは豪勢だった、
もちろんアルカンターラとかではないのだが、
毛足が長めのモコモコ質感は、
今でいうしなびた喫茶店のイスみたいな座り心地だろうか。
インベーターゲームがあるような喫茶店という感じ。

高級とするポジションを売りにした、
LSやクラウンなどの今時のハイソカーを見てみると、
最近のクルマは随分無機質な感じになった感じする。
昔の車は「家っぽかった」という感じが色濃かった。

そういった意味では、
25年前のシーマには良い意味での「家っぽさ」が残っていて、
未だに人を魅了して離さない魅力が多く残されているのだろう。

クルマはもちろん外観やエンジンもそうだが、
長い時間運転している中の「居住空間」の造りそのものが、
本能に対しては一番訴えかける力が強いと信じている。
そういった意味でもインテリアやその質感はクルマにとって生命線なのだ。

写真は当時のY30グロリアの内装である、
もっこりとしたシートやドアトリムに、
何と言えない「あたたかみ」を感じてしまうのは私だけなのだろうか。

そしてサッシュレスだったことにも驚いた。