ポルシェのブレーキが宇宙一止まる理由

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4点式シートベルトを導入したのは、
サーキットを走るためであって、
サーキットを走るとき以外は3点式を使用していた。

峠を走る時も、
4点式をしていると、
インフォメーションが強すぎで、
何だか怖いような感じがしていたので、
あえて3点式をずっと着用していた。

それが最近変わってきたという話。

ここのところ、
前後の縦方向は4点式で、
左右の横方向はフルバケで、
インフォメーションを取るというイメージで、
ドライビングを心掛けている。


グリップ走行の練習を進めていくと、
クルマの荷重ポジションを掴む作業が今まで以上に必要になる。
とりわけ前後方向の荷重のかかり具合がポイントだ。
ストリートでは格好的に勇ましすぎると思い嫌っていたが、
4点式をして久し振りに峠を走ってみた…

正直想像を絶するほどに走り易い。
たぶん半年前と比べてかなりブレーキで突っ込めるようになっていたので、
前方向へのカラダのダイブもあったのか、
4点式で押さえ付けられているおかげで随分ドライブがし易かった。
そして何より前方向への荷重変化の様子が掴みやすい。


フルバケに関しても今まで乗ってきたクルマで、
いずれも導入してきたツールだったが、
もしかすると「初めて」意味がある使い方になってきたような気もする。
腰の部分を抑え込んで走るというニュアンスで、
フロントウィンドウの景色が斜めになる感じ。

お恥ずかしい話だが、
今まではそこまでの旋回Gもかかっておらず、
旋回スピードでもなかったということなのだろうか。
タイヤの横方向の入力を行うとフルバケの恩恵を強く感じる。


やはりドライブの基礎というか基本は、
フルバケ4点式からまずスタートすること、
タイヤの状況と荷重の状況を把握することから始まると改めて痛感。
フルバケ+4点式はストリートでも十分にその必要性がある。


そもそも911のブレーキが「宇宙一止まる」とか言われて、
オプションで150万超えもする黄色いPCCBがもてはやされているが、
なぜ故に「宇宙一止まる」か知って乗っている人は意外と少ないはず。

むしろ止まるだけなら、
馬力的にもフェラーリやランボルギーニの方が優先的に止まるべきだろう。
いずれの大パワー車も大容量のブレーキを積極的に搭載している。

その中でも911がよく止まる、
にはとりわけ明確な理由があったのだ、
しかもグリップ走行のトレーニングを始めてそれに気付いた。

911は類稀なRRというレイアウトの特性上、
フロント荷重をFRやFF以上に意図的にかけていく必要があり、
コーナーでの進入時により強めに「ドーンっ」とブレーキをかけていく必要がある。
このためにポルシェ特にRRレイアウトの911は意図的にブレーキ容量が大きい、
ということだ。

別の視点から見れば、
車重や出力の割に、
搭載されているブレーキシステム全体の容量が大きめということだろうか。
もちろんローターやブースター圧も含めての話だ。

もう少し走りの視点からまとめると、
真っ直ぐの超高速からの減速を狙ったブレーキではなく、
コーナー進入時に荷重を後ろから前に積極的に移動させるためのブレーキ。
なので結果として、
一般的な人が一般的な走行をする、
例えば高速道路などで試せば「宇宙一止まる」ということになった。
こういった流れである。

RRという自らの構造上の問題を、
克服させるの手段として選んだのが「ブレーキを大容量化する」、
ということだったのだ。


もちろん現代に於いては、
最高速からの減速秒数がやれ何秒だ、
だからこれで安全でスゴイとカタログやディーラー言われているが、
本質的にはこういうことである。


ちなみに公道では、
4点式シートベルトで「公認車検」が通っていればOKとのことだが、
ここでいう「公認」って一体何なのだろうか。
車検証に公認とかの印字とかもされないらしい。
実際は公道で使用していても見逃されることが多数のようだ。

とは言ったものの、
公道というのは覗き込みとかも結構必要なので、
4点式で常時縛られっぱなしだと危ないのもこれまだた事実。
首都高や峠を降りたら危ないから3点式に戻すべし。