どっちの味噌汁が好きか

IMG_8381.jpg

乗り始めて距離にして5万キロを走行。
こんなクルマをたった数年で5万キロ乗り回せるなんて、
至極贅沢。


最近周りで、
空冷ポルシェを降りるという話をチラホラ耳にする。
(大前提、全然悪い話ではないと思う)

所詮はただのクルマなので、
一生で一台なんて決まりはとうもなく、
可能であれば沢山のクルマに乗れる方が、
クルマ人生的にも有意義なのは間違いない。

ただ、
この空冷ポルシェが持つ、
「独特な乗り味」は、
なかなか他のクルマに類を見ない、
そんな気がする。


購入時より価格が上がった空冷ポルシェを原資に、
新しいクルマを手に入れ、
そのクルマに満足し没頭出来れば…
それはそれで幸せなこと。

ただ、
「なかなか、そうは、いきませんね」
という話。


空冷ポルシェを一度愛した人が、
例えば水冷スペチアーレなどに乗り換えたとしても、
やっぱり一緒になって走ると、
ふにゃふにゃ言ってることがある。

えっ?
タイムが上がったから、
それで満足だったんじゃないの?

えっ?
今まで随分と快適だから、
それで満足だったんじゃないの?

えっ?
今までよりメンテナンスフリーだから、
それで満足だったんじゃないの?

えっ?
貴重なスペチアーレだから、
それで満足だったんじゃないの?


いずれも違うと…
じゃー「なんだったのよ?」と。

この「なんだったのか?」が不明確なまま、
空冷ポルシェを手放した人達は、
ことごとく手放したことを、
後々に悔いるケースが多いよう。

ましてや、
一度手放した人が、
再び納得できる空冷ポルシェに戻るのも、
これまたなかなかの至難。


空冷ポルシェの凄味は、
あの直球的で今にも劣らぬ一級の動力性能、
歴史上類を見ない甘美なボディスタイル、
そして日常で何不便なく使える驚愕の利便性、
この3要素を、
アレよ!と兼ね備えてしまっていることにある。

この3つをバランス良く、
ミックスしているクルマというのは、
実はなかなかもってして見つからないものだ。
(これは!というのが浮かぶか、3要素はなかなか揃わない)


ほぼほぼ、
最新の911でもこの3つを備えていると、
思っていいと思うが…

出汁パックで取ったら出汁の味噌汁、
昆布と削り節を煮出した出汁の味噌汁、
どっちの方が味としてもアプローチとしても、
「好きか、こだわるのか」が分かれ目だろう。

もちろん違いなぞ分からんという人もいるし、
簡単で完璧な方が良いという人もいるし、
とにかく新しいモノが良いという人もいる…


あらためて、
何がそんな良いの?と聞かれれば…
「エンジンやクルマとの、もはや形容し難い一体感」
とでも言っておくのが良いか。
(良く聞かれる定型質問でもある)