快適さと脆弱さのハザマで

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今回はベンツの話。

車検での重整備を終えて半年、
センタークラスタに突如として…

タイヤ空気圧警告システム 作動できません」
「ESD/ABS/横滑り防止 現在使用できません 取扱説明書を参照」
が警告メッセージとして出てきた。

まずはパンクか?
となるが4輪見回してみたが、
いずれもサイドウォールはしっかり立っている。
パンクでは無さそう。

キーを捻ると、
エンジンは問題なくかかり、
吹け上がりをはじめ、
ブレーキや足回りの各種挙動は問題無さそう。
なんだ?

しばらく流していると、
警告音と共にさっきのメッセージが、
「故障してまっせ〜」と再び訴えかけてくる。
親切ではあるもののかなり鬱陶しい。


まぁベンツのような一般車で、
ABSが作動するような街乗りは基本しないし、
横滑りするようなウェットな所ではトバさないし、
極論このまま放置して乗り続けても?

と正直思ったが、
このベンツのアラートシステム、
なかなか所有者の恐怖感を巧妙に煽るように出来ている。
ベンツを所有する人は、
基本的にこの手のアラートを無視できない人達ばかりだろう。
(クルマの機構や仕組にそこまで興味もないだろうという意味で)


ということで、
早々に予約もなしでディーラーにクルマを持ち込む(笑)

程なくして原因は判明、
パーツ部位で言う「スピードセンサー」の故障。
場所はフロント左の1箇所。

パーツは在庫があるとのことで即日対応、
このパーツ交換の際は基本的に左右対で交換するようで、
工賃等々込みでざっと4.5万。

ベンツだとかなり定番の故障のようで、
5万キロの走行距離ながら、
ここのパーツ交換は履歴的に2度目の模様。


ディーラーはアポなしで行っても、
この手の不具合に快く即対応してくれるが、
「何がどう故障していて、どう直すか?」
をこちらが問い掛けて、
しつこく質問していかないとなかなか詳しく説明してはくれない。
(こういう所はやっぱりポルシェなどの方が親切)

作業ピットも、
他メーカーと比べてベンツは、
かなりクローズド傾向が強い。
フロント業務とこの手のバック業務の線引きがハッキリしている。
(業務的にはこういう風にした方が効率的なのだろうが…)

御多分に漏れず、
ピットにそろりと入り込み、
自分のクルマをテスターにかけてチェックしてくれている、
メカニックに直接話を聞かせてもらった。
命を預けて走るクルマには納得感を持って乗りたい。
(やはり直接触っている人間の声を聞くと安心感がある)


このスピードセンサーというパーツ、
安全と快適を売りにしているベンツにとっては、
各種制御の「入り口」のような機能を果たしているパーツで、
意外と?重要なパーツという位置付けだった。
(だったらもっと精度良く作れよと思うが)

この4輪それぞれのスピードセンサーを介して、
タイヤの回転数を計測しており、
この回転数で走行速度を算出している。

そして、
この回転数のウォッチから、
4輪のうち1輪でも、
突如として回転数が多いという信号をキャッチすれば、
それは「1輪がスリップしている」という判断になり、
各種安全制御が発動する。

今回はこのスピードセンサーの1輪分が故障したことで、
1輪分のタイヤ回転数の信号が得られなくなり、
まずは空気圧異常のエラーが発生し、
その上でABSをはじめとした各種安全装置のエラー発生、
という流れだ。

空気圧が減ったかどうかの判定も、
4輪それぞれのタイヤに恒常的な回転差があると、
どこか1輪分の空気圧が減っている、
という風に判定するようだ。


ベンツは確かに、
めちゃくちゃ便利でめちゃくちゃ快適だけど、
この手のセンサー系のパーツ、
1つでも故障するとすぐに音を上げてしまう…
(最近のクルマはこんなもんだろう)

工業製品ゆえ、
故障や経年劣化は当たり前だが、
やっぱり最近のクルマは線が細いというか、
病弱な側面がたまに見えてしまうのが残念。

1995年の993
ベンツも90年代当時モノの方が、
ある意味でタフネスなんだろう。


快適さと脆弱さの狭間で。