ステアリング思案

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ステアリングというパーツは一見地味だが、
クルマを操るという点に於いては、
ここから全てが始まると言っても過言ではない,
非常に重要な部分。

何しろ運転している最中、
四六時中手にしているパーツだけに、
ドライバーとの会話量は、
シートと並んで豊富だ。

特に最近のドライブでは、
ステアリングのオシ具合と、
コーナーリング中のオクリ量を意識している。
以前より「舵」の意識は高まっている…


現状のナルディで何一つ不満はないが、
やはり911乗りであって、
レーシングの血が少しでも流れているならば、
レース本流のCUPRSRのソレが気になる所、
というのが今回の話だ。


このCUP系ないしはRSR系のパーツ、
ディーラーでは基本的にオーダーすることが出来ず、
いわゆるレースをやっているような、
もしくは並行モノを獲っているような、
ないしはヴァイザッハと何かしらの連絡経路を持っている、
そんな所でしか今やオーダーが出来なくなっている。
(特に993世代のパーツは欠品や絶版も多い…)


実は歴代ポルシェのCUPカーでも、
そのステアリングの採用メーカーは色々だ。

991 Sabelt
997 OMP
996 MOMO
993 MOMO
964 MOMO

写真は991のSabelt Dシェイプモデル、
いかにも近代的で、
古典的な993に付けてみたら、
それはそれでミクスチャーなのかと一瞬期待したが…

そこは流石の最新CUPステアリング
何とホーンボタンがステアリングに非内臓で、
後付のホーンボタンキットでの装着となる。
(写真は後付けの各種ボタンがいっぱい付いている状態)

後付のスパルコのホーンボタンキットなどを噛ませば、
たちまちそんな問題は簡単に解決できるが、
どうしてもホーンボタン周りの配線等、
ストリートカーとして考えた場合の、
トータルでの仕上がり姿に納得がいかない。


次に、
997のOMPは、
ホーンボタンも内臓されていて、
ポン付しても違和感がなさそうだが、
ステアリングそのものの形状に、
何だかいまいちピンと来ず…


そうなるとやはり、
空冷時代から水冷時代をまたにかけ、
3世代に渡ってモデルを張ったMOMOということになる。

911史上を見回しても、
964996までで共通だったのは、
ブロックとミッションぐらいだったろうに、
実はこのCUPステアは3世代を跨いでいる貴重なパーツなのだ。

こういう所にも、
当時のポルシェの生き様が垣間見えて、
やはり各世代モデルの垣根や境界が、
まだまだプロジェクト的にもそうなかったのか、
モデル世代を跨いでのパーツ共有というのは今となっては少ない。


996CUPは、
早いモデルであれば99年にラインオフされており、
空冷最終の97年からものの2年後ということになり、
確かにそう聞けばステアリング1本が、
993から996に受け継がれたのも、
そう理解に苦しむことではないかもしれない。

964/993の時は、
ステアリングセンターに、
イエローの印はなかったようだが、
996からこのイエローの印が付くようになったらしい。
(今はこのイエローの印付きのみが手に入れられるようだ)


991のSabeltはセンターにポルシェロゴをあしらっているが、
997のOMPはポルシェロゴは特段施されておらず、
996MOMOはスポーク部分にポルシェの文字が刻み込まれている。

こういう一つ一つの演出の違いも、
ポルシェの世代間を見ると、
非常に味わい深い。

つづく。