空冷ブームはとうの20年前に終わっている

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凡そ20数年前にデビューした993型。
空冷最終型で20数年前。

よくよく当時の雑誌を見返してみると、
そのチューニング熱は90年代後半かはら00年代前半をピークに、
以降下降傾向にある。
クルマのチューンはデビュー早々が熱いのがセオリー。
当時各ショップはこぞって最新の空冷ポルシェに挑んでいた。
(どこのサーキットで何秒だ、湾●で何キロ出た、とか)

元々かなりのレベルでまとまっているポルシェということもあり、
チューニングで劇的に変わることは基本ないのだが、
そのテイストであったり方向性付けは、
各ショップの腕の見せ所となり盛り上がっていた。

やはり当時も今も、
チューンで劇的にフィールが変わるとされていた、
ターボ系のチューニングは注目の的だった。
(とりわけ964のシングルタービンチューンは未だに筆頭)

ただよくよく見てみると、
チューン内容自体は20数年経った今もほぼ同じで、
当時もKジェトロをDジェトロ化して、
社外のVプロやモーテックで制御するという手法…
(マップ精度やパーツ性能は劇的に向上してはいるが)


何が言いたいかというと。

当時空冷ポルシェを食い物にした名立たるショップは、
その6-7割位が消えてしまった、
ということ。

今残っているショップが偉いかどうかは別だが、
流行りのクルマに、
流行りのチューンを施すという、
ただそれだけの刹那的行為でお金を儲けたショップというのは、
もはや店の姿形もなくなっていることが多い。
(当時はホームページもなかったのでネット上にもなかったり…)

もう少し冷静に見ると、
993デビュー時にチューン全盛だったショップも、
その手の業界では結構なベテラン勢が多かったようで、
年齢的な問題や後継者問題で泣く泣く閉じる、
というショップも少なくなかったようだ。
(扱う車種やジャンルを変貌させたショップも多い)

供給パーツも減り、
それに携わる人も減り、
結果それを扱えるノウハウも次第に減る、
2018年現在で空冷ポルシェをしっかり扱えるショップ、
というのは各エリアでもそう多くはなくなってきている。
(関東はそう少なくはないが、地方がだとなかなか大変らしい…)

もはやポルセンに持ち込んでも、
ピットの裏側に持って行けば、
若いメカが興味津々恐る恐る触る空冷ポルシェ、
ディーラーによっては誰も分からないという店舗もあるだろう。

空冷ポルシェを扱う環境は、
ここ20数年の間にも刻々と変わってきている。


空冷ポルシェ遊びは、
歴史的に見ればここ最近中古市場が劇的に過熱したが、
今はそれも過ぎ去り平生を取り戻しつつある。

ここ5年位所有して、
自分の中では空冷全盛期であるが、
20数年前に新車でバブリーに盛り上がってた先人からすると、
何を今更感が強いのかもしれない。

少なくともそのクルマの乗り味や、
ディメンションや拡張性を、
現代のクルマと比較され再評価されていることは、
所有してみて改めて頷ける。


20年経った今でも、
270馬力程度を、
路面にどう伝えて、
クルマをいかに前へ進めるのか、
を切にドライバーに投げ掛けてくる。
(失敗した際のペナルティーもデカい…)

一時代のブームは確かに終わっているかもしれないが、
ブームに左右されない熱い支持者が多いのは、
確かな理由があるからだろう。