Mgという素材

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空冷ポルシェのエンジンルームは地味だ。

エンジンの基本設計が古いこともあるが、
見た目は度外視されていて色気はない。

とりわけ、
ナロー時代から、
ルーム中央に鎮座する空冷ファンは、
ある種エンジンルームの顔である。

このファンもまた、
写真のように味気のない色形をしており、
経年劣化の古ぼけ感はこれを更に加速させている…
(もちろんこの無骨さも空冷911らしさでもあるが)

さて、
もうここまで来たら、
次の展開はお分かりだろう…


塗りたいのだ。
マグネシウム製の、
このファンハウジングを。


もちろん、
もちろん、
分かっている、
ホンモノ志向のクルマ作りを目指す身としては、
ややもすると邪道なチューンだと言うことを。


なぜなら問題点が多い。

まずは素材がマグネシウムであること。
塗るにはそれなりノウハウが必要な素材で、
かつ塗装前の下処理や、
防錆塗膜の研磨などがマスト作業となる。
(下処理が甘いとすぐに塗装がペラペラ剥がれだす…)

次に、
写真を見て改めて驚くのが、
ハウジングファンのクリアランスの激烈な狭さ。
少しでもバランスの崩れたファンは、
ハウジングに羽がヒットして欠けてしまう、
最悪はハウジングにクラックが入ることも。
塗装するにはこのクリアランスにも注意。
(写真を見るに現状はハウジングにヒットした形跡無し)
(こんなギッチギチに設計しなくても良かっただろ!と)

最後に、
エンジンルーム内の熱害と、
ムービングパーツであること。
塗装はこれらに耐える必要があり、
かなり精度の高い施工が求められる。
(ドコで塗ってもらうかが生命線…)


続く。