ホワイトアウトした山を走る

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台風続きの週末、
雨雲レーダーとにらめっこしながら、
少しでも雨風が弱い間に、
秋の山を走ってきた。
(山はもう冬の準備を始めようとしていた)

台風接近直前とあり、
道中はスポーツカーも見当たらない。

山の入り口の料金所もガラガラ、
「おいおい登るのかい?」
とさすがに言われはしないものの、
そんな雰囲気がプンプン伝わってくる。
(ここが自動化されないことを何だか願いたくなった)

「大丈夫だよ、分かっている」
を伝えたくて、
フルスロットルで、
リアを多少振りながら駆け始める。


ヘビーウェットとまではいかない直線路を、
フルスロットル手前で登っていく、
視界的にも本能的に全開では踏み込めない。
(ココまでか…!を探りながら走るのが雨の日は楽しい)

1つ目の緩いコーナーが迫ってくる、
ドライならそのまま、
アクセル全開で、
グリップに任せていくが、
一瞬アクセルを抜いて、
いつもより2段ほど余裕のある速度で抜けていく。
(かつ荷重を片方に寄せ切らないで丁寧に走る)

随分先に2つ目のコーナーが見えるが、
アスファルトの路面が、
テカテカ光っている部分と、
光っていない部分がある。
工事や補修の都合なのか、
吸水に優れたゾーンとそうでないゾーン、
コーナー進入時には、
なるべくグリップが拾える所を走る。
グリップが失われそうなポイントはなるべく避ける)


中腹で一服してみるが、
今日はさすがに誰も登ってこない。
ほぼ貸切状態だ。

頂上方面から、
数台がかなりくっ付いた数珠繋ぎで、
フォグライトを点灯してゆっくり降りてくる。
これより上は「真っ白」ということだ…


中腹からリスタートして頂上を目指す。
徐々に雲の中で突入していき、
視界が次第にホワイトアウトしていく、
知っているコースだから、
そんなに怖くはないものの、
初めてのコースでこうなったら随分と不安だ。

反対車線から、
低速走行ながら車線を割ってくるクルマもあり、
自分の前方で停止しているクルマや、
クラッシュしているクルマの可能性もあるので、
ここまで視界が悪くなってしまったら、
もはやイエローフラッグで低速走行だ。


頂上に着いても、
駐車場はガラガラで誰もいない、
「自分は一体こんな日に何をしているのだろう」
と思いながらも、
不思議と心が洗われている感じが心地よい。
売店も予定の時間より早く片付けを始めている。

雨の日は確かにリスキーだが、
晴天時よりクルマとの対話量も自然と増え、
感覚が研ぎ澄まされるような気がするので、
たまに荒れている日に山を無性に走りたくなる。

ホワイトアウトしているうちに、
長居はせず日没前にヤマを下ることにした。