最高峰に普遍性を与えてみた

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991型後期GT3でツーリングパッケージが登場。

従来のGT3の象徴でもあったGTウイングや、
アルカンターラハンドル、
フルバケットシートを避けた形で、
996997991と続いてきたGT3系譜としては、
「新しい形」でのユーザー提供となった。

やはり、
いつも通りのポルシェらしい展開だな、
と思わせてしまうのは、
先に超限定車でリリースされた911Rに、
ウイングレスなエアロや、
6速ミッションを搭載している点が、
極めて似ているということだろう。


GTウイングなどのエアロパーツは、
120キロ位からジワジワと効き始め、
200キロ位ではブンッと強烈なダウンフォースを発揮する。

もちろん高速道路で真っすぐをぶっ放すだけでも体感はできるか、
富士などの高速サーキットのコーナーを走行して初めて、
やっと本当のポテンシャルを感じることができる、
あの羽根っこなどは本来体感レベルは随分と高い代物だ。
(ニュルなどの高速サーキットでタイム出すため)


ただ今回は、
そうではない形での(≒ウイングレス)という形での、
新たな提供にポルシェが踏み切ったのは何故か?
という所がポイントだ。

まず、
メーカーサイドが明確にカスタマーサイドに、
ウイングレスのニーズ」があると踏んだからだろう。

端的に言って、
カスタマーの目線というか温度感は、
空冷時代はターボ礼賛だったが、
水冷時代になってからはGT3礼賛になりつつあるように感じる。
(メーカーにもその傾向が強くなってきている感もある)

価格的には、
引き続きターボSなどが頂点となっているが、
いわゆるモータースポーツカテゴリーの昨今の活躍もしかり、
ポルシェはなお明確に武闘派キャラを力強く打ち出しており、
実際それが市販車ではGT3人気という形で今現在成功している。

ポルシェファナティック達にとっては、
最後のNA搭載車とあって、
藁にも縋るような思いの唯一モデルという実態もある。

つまり、
サーキットバリバリの走り好き層」ももちろん虜だが、
いわゆる空冷時代からの「空冷エンジン絶対主義層」にとっても、
今チョイスするならNAでMTで御せる「GT3」というのは、
必然的な回答になってしまうというが実情。


そしてそのGT3ユーザーの中には、
「GT3=サーキット走行」
という本来の狭いユーザーだけではなく、
「GT3=今一番理想的なポルシェ」
という広義な解釈を求めるユーザーが多くなった、
という理解が正しいのではないだろうか。

繰り返しになるが、
それが「NAエンジン×6速MT」という構図は、
新車で買うならGT3のみなってしまった中、
「ちょっと見た目が派手過ぎる…」
「そこまでバリバリ走りはしないのだが…」
「ホテルのエントランスに停めるにはちょっと…」
という声に応える形でのツーリングパッケージ。


「ポルシェ随一の走行性能を誇る車両に、普遍性を与えた形」
と個人的には理解した。

「(狭い)走り好きだけじゃなく、(広い)ポルシェ好きにも選んで頂けますように」
そんな囁きが聞こえるような気がする。

個人的には、
水冷でも、これなら欲しい!」と思わせるモデルであることは間違いない。